12昨年4月から赤ちゃんの誕生に始まり、思春期を迎えるまでの子どもの成長、発達過程について書いてきました。子供たちには心身ともに健全な大人へと育って欲しいものです。そこで今回は子どものしつけについて考えてみたいと思います。しつけとは子どもに社会の習慣や決まりを身につけさせることです。

しかし、しつけはこうあるべきだと言う一定のモデルはありません。簡単な指導書、マニュアル本なども役に立たないでしょう。しつけは国や地方によっても違ってくるでしょうし、時代によっても変化してくるでしょう。それでもしつけは必要なものと考えられています。ではしつけをしないと何か困ることがあるのでしょうか。

子どもは成長するに従い、ものの善悪を理解し、習慣に順応することを学び、他人に受け入れられる方法で行動し、自由の限界を教えられ、何が安全か危険かを学ばなければなりません。また自分のものと他人のものを区別し、他人が自分と同様に重要であることを知らなければなりません。しつけをしないで育つと、ほかの子供と一緒でもわがまま勝手な行動をするので、受け入れてもらえなくなります。その結果乱暴をしたり、相手を傷つけたりして仲間にうまく溶け込めなくなってしまうでしょう。

それではしつけはいつ頃からすべきものなのでしょうか。一歳前後の子どもが食事のときに食べ散らかすからといって、しつけようとしても意味が無いように思います。二歳前後になり言葉を理解し始め、自己主張がはっきりしてくる頃が一つの目安と思います。

しつけの一例として、くすりを飲むことをあげてみましょう。乳児の頃はそれほど苦労せずに飲ませられた薬も、一歳過ぎる頃から少しずつ嫌がるようになります。無理やり、叱ったり、たたいたり、鼻を押さえたりして飲ませると、二歳頃にはてこでも飲まなくなります。子どもは親の態度をよく見ています。そこで、「飲んでくれたらお母さんすごく嬉しいな、○○ちゃんはよい子だよね。病気が早くよくなるようにお薬のもうね」と話しかけ、上手に飲めたらしっかりと褒める。根気よく愛情と励ましをもって接し、失敗しても叱らない。このようにやってゆくと薬を我慢しながらでも上手に飲む子になることが多いように思います。

しつけは子供にとっても決して楽しいことではありません。子どもが親の言うことを聞き、行儀よくするのは、叱られるから、罰をもらうからではありません。親が喜び、愛情を示してくれ褒めてくれることが嬉しくて我慢をしたり、行儀をよくしたりするのだと思います。甘やかしすぎも困りますが、これをしちゃだめ、あれもしちゃだめと言ってしつけると、子どもは反抗的でかんしゃくもちで、不安感を持つようになると言われています。

もう一つしつけで大切なことは、常に一貫性があること。叱るのは悪いことをしたらすぐに、具体的に注意をすること。父親と母親で基準を変えないことが必要だと思います。