21 子供はつい先ほどまで元気だったのに、急に吐き始めたり、高い熱を出したりすることがあります。もしや重い病気だったらと思うと大変心配になりますね。それが夜間や休日だとなおのことです。最近は核家族化が進み、若いお父さん、お母さんと子供だけという家も多く、相談できる人も少ないのが現状です。そこで、数年前から各地で小児科の休日、夜間救急医療体制の整備が進められています。しかし、一方では、全国的に小児科医が不足しており、子供の急な病気に対して、一年三百六十五日いつでも対応できる体制を作ることはなかなか難しいことです。

津軽地方では、今年一月十日から、弘前市、黒石市、平川市を含めた八市町村が所属する津軽地域広域小児救急医療体制がスタートしました。救急医療体制がスタートしました。救急医療体制というのは比較的軽症のもの(一次)から、入院治療を要するもの(二次)、集中治療室で治療をしなければならない重症のもの(三次)などにも対応できるものでなければなりません。

一次から三次までを一ヶ所で行える小児医療センターのようなものがあれば理想ですが、財政的にも無理があります。そこで既存の施設を利用して、津軽地域の小児科医が総力を挙げてそれぞれの役割を分担することで、この体制が出来上がりました。

医師会、常勤小児科医のいる病院、弘前大学小児科医、青森県、そのほか各自治体などの行政、消防、薬剤師会なども一体となって運営にかかわっています。

一時救急は弘前市急患診療所で、津軽地域の小児科開業医を中心に、三百六十五日毎日午前七時から十時半まで受け付けています。日曜などの休日や祝日、お盆の八月十三日、年末年始(十二月三十一日から一月三日)は、午前十時から午後四時までの診療も行っています。

そこで対応が無理な患者さんは、二次輪番病院(国立病院機構弘前病院、弘前市立病院、津軽保健生活協同組合健生病院、国民健康保険黒石病院、国立病院機構青森病院、大鰐町立病院)が交代(日替わり当番)で対応します。さらに重症で命の危険にさらされてるような患者さんは、弘前大学小児科が三次病院として受け入れます。弘前市急患診療所が開いていない時間帯は、消防に問い合わせると受け入れ病院を案内することになっています。

このシステムでは、津軽地域の小児科患者は必ず小児科医の診療が受けられることになります。いわゆるたらい回しは起こりません。この体制がスタートしてから約一年がたち、順調に機能しています。ただ、このような体制ができていることをまだ知らない方も少なくないようです。二次輪番病院を直接受診すると、その日が当番でない場合は小児科の先生が不在のこともあります。青森県内で始めてできた小児科救急医療体制です。津軽地域のほとんどすべての小児科医が子供を守ろうとの熱意で参加しております。皆様の理解と協力でこの体制を維持、発展させていくことが大きな子育て支援にもなると考えています。