ヘルパンギーナ・手足口病

ヘルパンギーナと手足口病はいわゆる“夏風邪”の代表です。ヘルパンギーナは急に高い熱がでてきて、のどを見ると口蓋垂(のどちんこ)周辺に赤い口内疹が見られます。咳とか鼻水はほとんどありません。コクサッキーウイルス(A群とB群があります)が原因ですが、コクサッキーウイルスはいくつもの型があるので、一年に2度とか、毎年この病気にかかることもよくあります。
熱は2-3日で下がりますが、唾液、尿、便などの中にウイルスがたくさんおりますので、小さな兄弟がいる場合は高率でうつります。

一方手足口病は典型的な例では手掌、足底に水疱様の発疹、口唇、口腔内に粘膜疹が見られます。それで手足口病と呼ばれているのですが、膝、腰とか、臀部、時にはほぼ全身に皮疹が見られることもあります。熱はほとんどなく、咳・鼻もみられないことが一般的です。しかし昨年流行した手足口病は一日くらい高熱が見られて翌日発疹が出てくる人がほとんどで、例年と症状が違いました。原因はヘルパンギーナと同じコクサッキーウイルスをはじめとするエンテロウイルスです。コクサッキーA10などで上の子供には手足口病の形で、下の子供にはヘルパンギーナの形で発症することもあります。この二つの病気は双子の兄弟のようなものといってもよいでしょう。例年5-6月に発生が見られますが、当院では6月22日今年の第一号の患者さんがみえました。

今年は8月に入り手足口病が大流行しています。熱があるので心配して新型コロナウイルス感染症の検査を受ける方も多いのではないかと思います。今年はまず高熱と口内疹が出て、その翌日に手足、膝、臀部などに発疹が出てくる型のようです。まずのどをみなければ診断がつきません。高熱初日に熱性けいれんを起こす子が多く、救急車を呼ぶとまず新型コロナウイルス感染症なのかが問題になるようです。

原因ウィルスは数多くありますので手足口病に1年に2回かかるとか、年長になってもかかってしまうこともあります。まれに中枢神経系の合併症が発症することがあり、侮れない感染症です。